洛南心理オフィスは,京都市伏見区の小さなマンションの一室にありますが,カウンセリングに来談される方のプライバシーに配慮して,外があまり見えないようになっています。
とはいえ,窓の外が見えない空間は,息苦しいものですよね。
ですので,窓を開け放つ代わり,と言っては何ですが,オフィスの室内にはいくつかの絵画などを飾っています。
額縁のなかに広がる景色によって,少しでもこころの空間が広がるように感じていただければ。
そして,どんな方がご覧になっても,できるだけ不快な気持ちがしないように。
そんなことを考えながら,どんな絵がよいだろうかと,ずいぶん迷った末に選んだもののひとつがこちらです。
二見彰一 作『海の音』
写真にとると大きく見えますが,実際は15㎝四方ほどの,小さな銅版画です。
静かな深い海の底から,かすかな音が聞こえてきそうです。
そして夜空の遠くから,かすかな光が差し込んでいます。
声にならないこころの声に耳を傾け,暗闇に光明を見いだすこと。
来談されるみなさんがそんなこころの作業をしていくためのお手伝いができれば,と願っています。
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